運動でも始めようかと通い始めた近所の体育施設。どれからしてみようかときょろきょろしていた視界にゆかり先生の姿が飛び込んで来た。

「あら・・太郎君？珍しい所であったわね」

いつもの穏やかな調子で返すゆかり先生。学校ではほとんど白衣。全体のフォルムが太めなので「でぶ」と言われていたが・・

「・・先生も・・通ってるんですか？」とりあえず差し障りないように答えたが、目は鍛えられた先生の身体を見てしまう。

「びっくりした？昔の癖でトレーニングしちゃうのよ」こちらの態度を見て、先に答えるゆかり先生。

「・・そ、そうなんですか・・」

「いきなり無理なトレーニング、しちゃダメよ」アドバイスをしながらシャフトに次々とウエイトを付けていく。

「そ・・それ・・上げるんですか？」重量上げでしか見た事無いようなバーベルの姿を見て思わず聞いてしまう。

「まだウォーミングアップよ」

「・・・・・・・」

学校では静かで優しいゆかり先生。どちらかというと生徒になめられているかんじで、自分もそう見ていたが・・・・

これからは絶対怒らせないようにしよう、と、軽々とバーベルを扱うゆかり先生を見ながらこころに誓うのであった・・くわばらくわばら・・

こういうのを見てしまうと学校での先生の見方も変わってしまうでしょうね・・・ときどきそのパワーっぷりが見えかくれするのが恐く見えたりするかも・・・（教材・機材を軽々と持っていったり、とか）

ゆかり先生（大石ゆかり・現代文）　27歳　155cm　60kg

学生時代に重量上げをやっていたらしい。おっとりさんで、学校では絶対に怒らないし暴力も振るわない。優しく丁寧な指導に人気もある。上にもあるように、全体のフォルムからデブと思われており、本当の姿を知るものはほとんどいない。太郎君の高校の先生。この出合い以来、ゆかり先生のところに相談に行く回数が増えたとか(^_^;